こんにちは。ハンターのだいぞうです。ありちゃんが猟銃を持つためには「銃刀法」に基づいて都道府県公安委員会による所持許可を得なければいけないんだよ。そのためにはまず、「猟銃等講習会」の初心者講習を受講して、筆記試験に合格する必要があります。今回はその準備の話。
あー、キンチョーしたー。
どうしたの?
警察に行ってきたの!キンチョーしたー。
けっ、けっ、ケーサツッッ!?ありちゃん、何か悪いことしたの?捕まっちゃうの?ぼ、僕も一緒にあやまりにいってあげるよっ!そうだ!だいぞう師匠にも相談して……
アハハ、落ち着いて。悪いことをしたわけじゃないの。猟銃を持てるように申請に行ってきただけなんだよ。
ヘッ?申請?
うん!日本には銃刀法があるから、猟銃を持つために許可がいるの。
なんだぁ、びっくりしたワン。狩猟をしたいからって、自由に銃を買って持つわけにはいかないもんね。
銃を手に取るだけでも罰せられるんだよ。他国と比べても日本の銃規制はとっても厳しいんだって。そこで必要なのが猟銃の所持許可。まずは公安委員会の初心者講習を受けて「講習を受けましたよ」っていう証明書を交付してもらわないといけないの。その窓口が警察なんだよ。
それでケーサツに行ってきたんだね。
そうだよ。まずは申し込みね。ワタシの場合、何が必要なのかわからなかったから、先に警視庁のサイトで問い合わせ先を調べて、電話をして聞いてから申し込みに行ったの。目指すは生活安全課。
おまわりさん、こわくなかった?
ふふふ。ほら、まず警察署の入り口って門番みたいなお巡りさんがいるでしょ?挨拶されただけで、何だか緊張しちゃった(笑)。はじめての出頭かも?
ありちゃん、それ、出頭と違いまっせ。
悪いことはしていないのに、なぜか緊張して挙動不審になっちゃったありちゃん。でも警察の方は親切に教えてくれましたよ。
猟銃の所持許可は銃刀法に関わることなので警察で講習を受けるんだよ。申し込み方法は自分が住んでいる地域を管轄する警察のサイト等を参照してください。生活安全課に問い合わせて「猟銃等講習会」の申し込み方法を聞いてもいいでしょう。
講習会っていつでも受けられるの?
だいたい月に一度行われるんだけど、混んでいて思い通りの月に受けられないこともある。まさに今回、第一希望の月は満員で申し込めなかったの!
え!ヒトが多い東京だからかな?それとも狩猟ブーム到来?
あはは、どうなんだろうね。ただ、所持許可を求める人は狩猟目的だけじゃないんだって。ほら、競技としてクレー射撃をする人もいるでしょ。そのためにも許可を得なければいけないんだよ。
そっか!それで申し込めたの?
第一希望の日程はダメだったけど、次の月の講習会になんとか入れたの。生活安全課の方々、さすが普段取り締まっているだけあって見た目は怖かった(笑)。でも、とても丁寧に応対してくれて安心した〜。
まずは一歩進んだんだね。
うん。でも生活安全課で申し込みする時は必要書類をきっちり揃えないといけないんだけど……実は一度書類が足りなくて出直したんだよね(笑)。
ありゃりゃ。問い合わせまでして行ったのに!
てへへ。しかもワタシの場合、窓口の関係で申し込みは平日に行かなくちゃならなかったの。仕事の合間を利用してね。だから次に行ったときは、これ以上書類の不備等が無いよう気をつかったよ。
いろいろ大変そうで、なんかドキドキするなぁ。
書類の不備で出直してしまったありちゃん。提出書類が足りないと受け付けてもらえず、講習の日程に間に合わないこともあるので、しっかり問い合わせて持って行こう。東京都の場合、初心者講習会は月に一度行われています。
東京都では、必要な書類は次のとおり。生活安全課保安係に提出し、会計係で費用を支払います。
・申込書
・顔写真×2枚(ライカ判)
・本籍地が記載された書類(住民票・戸籍抄本など)
・印鑑
・講習費用(6,800円)
地域によって提出書類や本人確認書類等に差があるので、事前に受講地域を管轄する警察署の生活安全課に確認しておくのがおすすめですね。
いっちばん緊張したのはね、警察で猟銃を持つ理由を厳しく聞かれたらどうしよー!ってこと。知り合いから、「理由が中途半端だと申し込みできないよ」ってアドバイスを受けていたし。だからもう、狩猟への思いをしっかりと考えて行ったよ。でも、思ったよりもすんなり受け付けてくれて安心した。
それは良かったワン。
はい、ありちゃんが申し込んだ警察署の方はとても協力的だったようでしたね。でも、地域によっては銃を持つこと自体に厳しい目を向けているところもあるようです。知人のハンターは理由を聞かれて「自然とアウトドアが好きで」と答えたところ、「じゃあゴルフしたら?」って提案されたことも。
他に気をつけたことってある?
身だしなみには気をつけたかな。余計な疑いを持たれたりしないように、きちんとした身なりで行きました。まあ、社会人としての常識の範囲で気をつけたらいいんじゃないかな。
申し込みの書類と受講料を納めたらテキストをもらったの。モモさん(前回登場してくれた先輩狩りガール)の情報によると、これを受講日までに予習しておくのがいいんだって。
講習受けるだけなのに、前もって勉強しないとダメなの?
なんと!講習会のすぐ後にテストを受けなきゃいけないのだよ、カリタローくん。午前中に勉強して午後には試験!
く〜〜ん。テストに落ちたらどうなるの?
次の試験(射撃教習)に進めないのです。次の機会にもう一度受け直しなのだ。
申込時に渡された猟銃等取扱読本。講習日までに予習するのがおすすめ。
モモさんが受けたときは仕事も忙しく、なかなか予習できなかったから銃砲店で過去問(過去問題集)を買ったんだって。さっそく、こないだ女子会した時にもらっちゃった!
(いつの間に女子会を!!)
問題集の勉強もするのかぁ。むずかしいのかな?ありちゃん、大丈夫かな。
カリタローも気になる講習の内容は、猟銃の仕組みについて、法令について、あとは一番大事な安全面について。覚えることはいろいろあるけれど、どれも大切な内容だからしっかり勉強してほしいな。
なんとか仕事と両立して、勉強がんばるぞ!
ひえ〜。合格しなかったらこの連載どうなるんだろう……。
そ、それだけは言わないで〜!!ともかく、プレッシャーに負けないようにがんばるよ。
さっそく過去問に取り組みはじめたありちゃん。通勤と就業時間前の朝活を利用して勉強中!
次回05につづく!